冬は空気が澄んでいて星の見やすい季節。
しかも明るい星(一等星)がたくさんあります。
秋の空には1つしかなかった1等星が、冬になると7つも見ることができます。
そしてそれぞれ個性があります。
その個性のひとつが「色」なのです。
目次
ひかる星には色がある
肉眼でみえる星のほとんどが、恒星とよばれる自ら光る星たちです。
太陽系の外から光を届けてくれている。
その恒星には、それぞれ個性があります。
大きさ、温度、成分。。。
その中でも温度によって、恒星は色が変わる。
それを分類しているのが、スペクトル分類といいます。
スペクトルの型はアルファベットで分類されて、分類ごとに色味、温度、構成要素が変わります。
ガスの炎とロウソクの炎の色が違うのと同じイメージ。
あれも温度と成分で色が違う。
ざっくり分類するとこんな感じ。
型 色味 温度(K)
O 青白 約50000K
B ↓ 約20000K
A 白 約10000K
F 薄黄 約7000K
G 黄 約6000K
K 橙 約4000K
M 赤 約3000K
色や温度は目安としてくださいね。
温度が下がると寒色系から暖色系に色味が変化する。
太陽はGに分類されます。
冬の空は全色楽しめる
これらの分類が、冬のダイヤモンド周辺で全種類見ることができるそう。
さっきの分類に冬のダイヤモンドの星達をあてはめてみます。
型 色味 星のなまえ
O 青白 (後述)
B ↓ リゲル(オリオン座)
A 白 シリウス(おおいぬ座)
F 薄黄 プロキオン(こいぬ座)
G 黄 カペラ(ぎょしゃ座)
K 橙 アルデバラン(おうし座)
M 赤 ベテルギウス(オリオン座)
ちなみに、ふたご座のカストルはA、ポルックスはKなので寒色系・暖色系と色味が違う。
さて、Oに分類される星はオリオン座が2つほどもっています。トラペジウムとよばれるオリオン大星雲中心部にある散開星団や、オリオン座σ星(4等星)がO型の星になるそう。
O型以外は1等星なのでコンプリートしやすいのですが、O型が難しい・・・
【追記】
オリオン座の三つ星の、両端も「ほぼO」だそう。
こちらの方が、探しやすいですね!
東端のアルニタク(ζ Ori)がO9.2I、西端のミンタカ(δ Ori)がO9.5IIです。…ほぼBですけどね😅 あ、それぞれ連星系ですが、主星がO型星です。
— TSUKADA Ken (@tsuka_ken) March 7, 2022
とはいえ。寒色系・暖色系を意識しながら1等星を眺めると、星にも個性があるんだな〜って感じます。
この中では太陽と同じスペクトル型はカペラ。
カペラを見ると「遠くの星の人は太陽があんな感じでみえるんだろうな」って思う。
そんなことを想いながら見上げる夜空もまた楽しい。
まとめ
星の色の感じ方って人によって相当変わるらしい。
赤っていわれても、「え?オレンジじゃね?」みたいなこともあります。
色分けはあくまでも分類のための指針。
自分で感じる色は、何色でしょうか?
肉眼で見るとわかりにくいので、双眼鏡で星空さんぽしながら観察するのがオススメです。