冬の空の「色」を楽しもう【スペクトル分類で見上げる一等星】

冬は空気が澄んでいて星の見やすい季節。
しかも明るい星(一等星)がたくさんあります。

秋の空には1つしかなかった1等星が、冬になると7つも見ることができます。

そしてそれぞれ個性があります。
その個性のひとつが「色」なのです。

目次

ひかる星には色がある

肉眼でみえる星のほとんどが、恒星とよばれる自ら光る星たちです。

太陽系の外から光を届けてくれている。

その恒星には、それぞれ個性があります。
大きさ、温度、成分。。。

その中でも温度によって、恒星は色が変わる。
それを分類しているのが、スペクトル分類といいます。


(Wikipediaより引用)

スペクトルの型はアルファベットで分類されて、分類ごとに色味、温度、構成要素が変わります。

ガスの炎とロウソクの炎の色が違うのと同じイメージ。
あれも温度と成分で色が違う。

ざっくり分類するとこんな感じ。

型 色味  温度(K)
O  青白 約50000K
B  ↓    約20000K
A  白  約10000K
F  薄黄 約7000K
G  黄  約6000K
K  橙  約4000K
M  赤  約3000K

色や温度は目安としてくださいね。
温度が下がると寒色系から暖色系に色味が変化する。

太陽はGに分類されます。

冬の空は全色楽しめる

これらの分類が、冬のダイヤモンド周辺で全種類見ることができるそう。

さっきの分類に冬のダイヤモンドの星達をあてはめてみます。

型 色味  星のなまえ
O  青白 (後述)
B  ↓  リゲル(オリオン座)
A  白  シリウス(おおいぬ座)
F  薄黄 プロキオン(こいぬ座)
G  黄  カペラ(ぎょしゃ座)
K  橙  アルデバラン(おうし座)
M  赤  ベテルギウス(オリオン座)

ちなみに、ふたご座のカストルはA、ポルックスはKなので寒色系・暖色系と色味が違う。

さて、Oに分類される星はオリオン座が2つほどもっています。トラペジウムとよばれるオリオン大星雲中心部にある散開星団や、オリオン座σ星(4等星)がO型の星になるそう。

O型以外は1等星なのでコンプリートしやすいのですが、O型が難しい・・・

【追記】
オリオン座の三つ星の、両端も「ほぼO」だそう。
こちらの方が、探しやすいですね!

とはいえ。寒色系・暖色系を意識しながら1等星を眺めると、星にも個性があるんだな〜って感じます。

この中では太陽と同じスペクトル型はカペラ。
カペラを見ると「遠くの星の人は太陽があんな感じでみえるんだろうな」って思う。

そんなことを想いながら見上げる夜空もまた楽しい。

まとめ

星の色の感じ方って人によって相当変わるらしい。
赤っていわれても、「え?オレンジじゃね?」みたいなこともあります。

色分けはあくまでも分類のための指針。
自分で感じる色は、何色でしょうか?

肉眼で見るとわかりにくいので、双眼鏡で星空さんぽしながら観察するのがオススメです。

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