初心者にありがちな天体望遠鏡に関する誤解をとく話

あ、こんにちは!
宙ガールブロガーのうららんです。

「天体望遠鏡がないと星をしっかり楽しめない」と思っているそこのアナタ!

天体望遠鏡も万能ではないので、できないこともあるんですよ。
そのへんを切り分けてみたいと思います。

目次

天体望遠鏡は星座と流れ星(流星群)は見えません

天体望遠鏡でのぞいたその先ってのは、「天体を拡大してみる」というよりは「天体に近づいて見る」に近いイメージで私は考えています。
地球をとびだして、宇宙空間を散歩しに行くイメージ。

とはいえ、天体望遠鏡は1つの天体を詳細にじっくり観察する道具

だから、いくつもの天体(星)の配置を絵柄に見立てている星座や、どこに現れるか分からない上に願い事3回唱えるのも困難なくらい一瞬だけしか輝かない流れ星(流星群)も一点集中型の天体望遠鏡では無理なのです。

星を眺めるといえば、星座だったり流れ星のイメージって強いし、
星を眺めるといえば、天体望遠鏡という道具を使うイメージが強い。

その二つのイメージが合わさっちゃって、星座や流れ星は天体望遠鏡で見るものって思っちゃう人がいても不思議じゃないね。

自分の当たり前が他人の当たり前とは限らない。
まさにそれかなって思います。

天体望遠鏡の難しさは星を探すこと

天体望遠鏡は1つの天体をじっくり詳細に観察する道具。

天体望遠鏡の中で見ている範囲ってめっちゃ狭い。
その狭い範囲を広大な空から見つけるのが簡単なわけない。

しかも周りに目印になるものがないし、暗い星はそもそも見えてるかどうかも分かんないレベルだったりするとさらに難しい。

この難しさを乗り越えるためには練習しかないんだけど、やみくもに練習したら非効率なので2つポイントをまとめました。

天体望遠鏡という道具自体に慣れる

天体望遠鏡は精密機械です。

便利な世の中になってきたので、スマホのようにすぐに使いこなせる分かりやすい精密機械が増えてきました。

でも、天体望遠鏡は使い方に慣れが必要な精密機械の部類に入ります。

うん。車の運転に近いかも。

慣れなきゃいけない。
慣れることで本来の威力を発揮できるのだと思います。

肉眼で星を見つける

機械(天体望遠鏡)に慣れても、見たい星がどこにあるか知らなかったら天体望遠鏡を向けることができません。

まずは、空に輝く星が何なのかを知ること。
見たい星はどの時期に、どの時間に、どの方向にあるのか知ること。

星座早見盤、星座アプリなどを活用して星空を見慣れることも大事なのです。

天体望遠鏡は見れば見るほど良く見える

天体望遠鏡は「慣れ」がとっても大事な道具。

それは、使い方に慣れるだけではありません。
「のぞき慣れる」ということもすっごい大事なんですって。

人間の目と脳は「あまりみたことないもの」を認識しにくいんです。

特にめっちゃ遠くの宇宙の向こうから発せられる光って我々が思っている以上に淡くって、それは「あまりみたことないもの」として脳は思ってます。

だから、天体望遠鏡でたくさん星をみて「あまりみたことないもの」から「よくみてるもの」にすることで、天体が良く見えるようになってきます。

人の目と脳の不思議。
星は見慣れることで見える量も質も増えていく。

1~2回で満足しないで何度も見てください。同じ星だと思っていても毎日違う顔をみせてくれると思います。

そうやって「天体望遠鏡でのぞく宇宙」を日常にしていってくださいね。

まとめ

いかがだったでしょうか?

天体望遠鏡を楽しんでもらうためには、「いいよー」「たのしいよー」って言うだけでは伝わらないことがたくさんあると思っています。

天体望遠鏡はただの筒ではありません、宇宙を知るためのすんげー道具です。

筒の中には今まで天体望遠鏡を手掛けてきた人たちの技術がすんげーつまってます。

イマドキの便利グッズでもない。

自分と宇宙が対話するための道具。
そんな一筋縄ではいかないんですよ。

そんな一筋縄ではいかないことを、いかに楽しいと思えるかが重要。

天体望遠鏡がなくたって、星空はみることができる。
天体望遠鏡で見るのは星空ではなく「天体そのもの」です。

どっちにハマるはかは、人それぞれですね。
では。