星の顔を覚えると、星で季節を感じることができるらしい

シリウスは冬の星。
いつも、見せたいなぁと思っている。

おおいぬ座という星座の中にある1等星。太陽系の外から光を届けてくれる星の中でいちばん明るい。

冬の間、南向きの窓をあけるとシリウスに出会う。
寒すぎて一瞬だけしか見ないけど、キラキラと瞬く姿が美しくて大好き。

冬の間いつも会ってた。

3月も終わりの夜、西の空に輝いているシリウスを見た。
相変わらずキラキラしていて、見える場所が違ってもすぐ分かる。

春になると、冬の星たちは西の空に沈んでいく様をみるようになる。冬が去っていくような感じ。ようやく私も星で季節を感じることができるようになった。

人の顔を覚えるように、「星」たちの顔も何個か覚えた。シリウスは1番最初に顔を覚えた星。

どこにいても。
あなた「シリウスね」ってなる。

星は温度によって分類される。スペクトル分類というらしい。
温度と共に色味もざっくり分類される。

シリウスは白系。

でも個人的には、白というよりダイヤモンドのように輝いて見える。それは瞬き(またたき)がとても強く、ダイヤモンドのように色んな色が発せられているように見えるからかもしれない。

他の星で、あんな顔を見ることがない。
何だか特別な輝きで、だから、好き。

私は人の顔を覚えるのが苦手。1度あったら顔を覚えられる人が本当に羨ましい。忘れてるのに、覚えてたふりすることも正直ある。

そんな私でも、毎日見上げていれば星の顔を覚えるみたい。

たくさんの星を覚えられないけれど、好きな顔はずっと覚えていたい。

冬の星だから、会えなくなる時期がある。
次に会えるのはいつだろう。

会えない時期、どう過ごそうか。

会える時間はとても大切。
会えない時間の過ごし方も大切。

次に会えた時に、もっと素敵でいられるように。

桜が散りゆく季節は、シリウスとのお別れの季節でもある。