緊急事態宣言の中ではありますが、リアル天体観望会「天体望遠鏡で月と星をみよう」を北神戸田園スポーツ公園にて開催し、無事に終了しました。
たくさんの大人の想いが、子供たちの「これから」に少しでも良い影響があれば幸せ。
そんな観望会レポートです。
目次
「星を見せたい」ただそれだけ
2016年から継続している天体観望会。
毎回、天体望遠鏡で月と星を見せるために、色んなことを企画して実行していました。
でも今回はトークも電子観望もなければ、オリエンテーリングもなし。
「星を見せる」ことだけに注力しました。
理由としては「参加グループ同士が接触しないこと」を念頭においていたから。
トークや電子観望は、どうしても1箇所に集まってしまう。それを避けるべきと判断したからです。
天体望遠鏡で星を見るときは、1グループずつ。
球場の広さを活かせれば、並ぶ時には相当のディスタンスが取れる。
「星を見せる」だけに注力した理由のスタートはそれでした。それが基本に立ち返ることができた良きタイミングにもなりました。
色んな仕掛けを考えることはとっても大事。
曇った時でも満足して欲しいから。
でも、色々と考えていても、天体望遠鏡を通して見る「リアルな星たち」がやっぱり最強。
やっぱり直接、星に会いたい、会わせたい。
電子観望が増え、オンラインも定着してきました。だからこそ、リアルの良さも改めて感じるし、こだわりたいと思った。
今回は、開始までたくさんの雲に覆われていました。
でも開始とともにサーっと雲たちが消え、クリアな星空を見ることができました。
肉眼でアルビレオが見えたから、けっこう良い星空だったと思う。
行政から必ず時間内に終わることという要請がありました。空がそれを知っているかのように、21時になるとガチ曇りになり月さえ見えなくなりました。
神がかりすぎでしょ・・・
スタッフ・参加者の想いを、神様が叶えてくれたのかもってちょっと思った空でした。
ココがすごいよ!望遠鏡!
でんスポ天体観望会の醍醐味は、色んな種類の望遠鏡がみれること。
今回も8台の望遠鏡が集結しました。
撮影コーナーでは、自分のスマホで写真を撮ってくれる。
最高のお土産をお渡しすることが出来ました。
eVscopeと呼ばれる、最新技術搭載の望遠鏡まで来てくださいました。
これには私も大興奮でしたw
観望会の時に撮れた写真を頂きました。
スゴすぎるよ…
ちょっとした仕掛け
リアルな星を見せるための天体望遠鏡。
星だけでなく、望遠鏡のすごさを伝えたい。
そのために、並んで待っている時間を利用しました。
今回は並び位置を、スーパーとかにある「ココでお待ちください」の足跡のような目印を作りました。
そこには足跡とともに、クイズなどをポスターにして設置。待っている間に、望遠鏡のすごさを伝えたり、クイズを家族で考えてもらってみたり・・・
望遠鏡推しは、こんな感じ。
NASAの日本人技術者の小野雅裕さんからも、コメントを頂きました。
USJやディズニーってアトラクションに乗るまでに、飽きさせない工夫がたくさんある。それをイメージして、できることをやりました。
ディスタンスを守りながら、待つ時間を少しでも楽しめてもらえてたらとの願いをこめて。
あとね、フォトスポットも2箇所ありました。
ダジックアースと太陽の大きなパネル。
たくさんの大人が「楽しみながら」、子供に「楽しい」をプレゼントする
今回スタッフとして参加してくれた案内人の方々が、楽しかったとSNSで投稿してくれていました。
楽しんで星を伝えてくれていた事がとても嬉しく、その気持ちは確実に参加者に伝わっていたと思います。
(アンケート抜粋)
そして学校で配られた広報誌を見てイベントに参加したい!と、親に頼んだというお子さんの話を聞きました。
友人のお子さんなのだけど、楽しんで凄く良い顔をしてお家に帰ってきたそうです。
広報誌が各学校に入らなければ、その子はイベントの存在に気づかなかったわけで。望遠鏡や宇宙に興味を持つことはなかったかもしれない。
公園が発行している広報誌が、周辺地域の小学校に配布されていることの有難みを改めて感じました。
広報誌をはじめとする観望会の下地を作ってれたのは、間違いなく公園施設の方々です。
安全に星空案内ができるように、消毒セットや音響、備品類を準備もやって下さいました。
たくさんのオトナの、ひとつひとつの仕事が積み重なり、子供の未来につながるのだなと。
誰か1人のおかげでなく。
たくさんの誰かのおかげ。
全部だいじ。
こんな時期だけど…
昨年もコロナ禍だったのに、今年の方が状況的に厳しかったように思います。
いつもは自由参加にしている観望会も、今回はWeb予約で定員を決めての開催。7月に予約を開始して、早々に予約がうまりました。
そのあとすぐよ…感染爆発でヤバいってなったの…
だんだん悪化する状況。
緊急事態宣言が出て、色んな声があがるSNS。
イベント自体は、当初から宣言も想定して検討を進めていました。
それでも開催が危うくなったりもしたし、本当に開催していいのかという葛藤も抱えていました。
でもやると決めた。
エゴかもしれないけれど、子供たちに、でんスポの広い空を見上げてもらい、星を見ることや宇宙に想いを馳せることを知ってもらいたい。
それをおウチに持ち帰ってもらいたい。
どこにいても、星は輝いている。
どこにいても、宇宙は広く未知数。
コロナ禍の子供たちは、いっぱい我慢して、いっぱいガッカリして…それでもオトナの言うことを聞いて頑張ってると思う。
そんな状況だから余計に、大人があきらめず、最大限の努力を見せることも大事な気がするのです。
心が折れそうになることもあったけれど、参加者の方の言葉に救われています。
来年はスタッフも参加者も、気兼ねなく楽しめる状況になることを心から願っています。
まとめ
観望会の企画運営をはじめて5年がたちます。
いろんな方にご協力いただき、継続ができています。
良いこともたくさんあれば、お叱りやご指導を頂くこともあります。
でも継続していくことで、得るものは本当に大きい。
星を見ることで感じることは人それぞれだけれど、何かしら感じてもらえると嬉しい。
リアルな星を見ることが、親子共通の楽しみになったり、子供たちのイマジネーションをはぐぐむきっかけになると幸せです。
こんな状況下でもご協力いただいた皆様。
こんな状況下だから影から応援してくれた皆様。
感染対策などに理解を頂きご参加頂いた皆様。
本当にありがとうございました。
来年も「たのしく」ね。
待ってる人がいるからね。