3D星図を作りと小型人工衛星に出会った日【JAXAコズミックカレッジ開催レポ】

空に輝く星座は、単に地球人が描いた図形にすぎない。
それぞれの星たちは、まったく違う場所で輝いています。

平面的な星座たちを、立体的な宇宙の星として感じるためのワークショップ「JAXAコズミックカレッジ:3D星図をつくろう」を開催しました。

目次

オリオン座の星たちは違う場所で輝いている

星座としてイチバン見つけやすく、紡ぎやすいと定評のある?オリオン座。
今回はこのオリオン座を3Dで表現します。

星座の星たちは、明るい順に「α星、β星・・・」とギリシア文字で順番がつけられています。
オリオン座のα星はベテルギウス、β星はリゲルといった感じ。今回は7つの星を3Dで表現します。

3D星図は、それぞれの竹串に紙粘土の星をつけて発泡スチロールの台紙に刺していきます。
台紙には、プリントが貼ってあって距離の縮尺が書かれています。それ通りに刺すだけなので工作としては簡単。

本来は、これぐらい距離感があるものを遠くから見ているんだよって知ってもらう。
工作よりも大事なのは、そこからのイマジネーションです。

(少しでもズレるとオリオン座じゃなくなる。それも大事な体験)

夜空を眺めていると、距離感が分からないので同じような場所にいそうな錯覚をします。
でも、イチバン近いのは255光年先、イチバン遠いのは1800光年も先にあり全然別の場所にあります。

イチバン近いものが、明るいわけじゃない。
星の大きさや、星自体の光度にも大きく左右されます。

そういった知識を持って、本物のオリオン座を眺めた時に子供たちはどんなことに疑問を抱くんだろう?
どんなことにワクワクするんだろう?

そんなことを考えながら、みんなの工作姿を眺めていました。

ホンモノを見せるという「体験」

今回は特別ゲストとして、ドリームサテライトという小型人工衛星プロジェクトの方々にお越しいただきました。

人工衛星のお話を聞き、人工衛星のモックアップ(実物に近い模型)を間近で見せて頂きました。

子供たちも触れる機会のない人工衛星は、印象的だったようでアンケートの感想にも「人工衛星が見れてよかった」といったことがたくさん書かれていました。

ドリームサテライトの方々も、丁寧に子供たちの質問に答えて下さっていて嬉しかったです。

スポーツでも美術でも「本物やプロと出会う機会」という貴重な経験が、子供たちに大きな影響を与える音があると聞きます。
きっとそれは、宇宙開発の分野でも同じだと思う。

ホンモノ・関わる「人」に出会った事が、良い体験になるといいなと思います。

まとめ

JAXAコズミックカレッジは「体験・経験」の場でありたいと思っています。

好奇心は知識と体験の両方があって初めて広がるものだから。
本や講義で得たちょっとした知識をふくらませるための場の存在は、好奇心を醸成するためには大切なのだと思うのです。

だからこそ、「何かを体験・経験して帰ってもらいたい」ということを考えながら企画を練っています。

今回、人工衛星プロジェクトの方に協力して頂いたことは大きかったなと改めて思います。
(なので今後も来て頂こうと思ってるw)