三日月の撮り方入門!一眼レフやミラーレスで挑戦してみよう

三日月がすごく好きです。
細くシュッとして凛とした雰囲気が映えますよね。

満月・半月・三日月は見えている時間帯も違うし、明るさも違うので違う被写体として考えて撮影しています。

今回は三日月にスポットをあてて、撮り方のポイントをご紹介します。

目次

三日月の見える時期・時間帯を知ろう


(f1.2 、/250秒、ISO 100、50mm)
(EOS R & 大口径・単焦点レンズ)

旧暦は新月が月の始まり「1日(ついたち)」となります。
本来の三日月は旧暦3日の夜の月の事だから、新月の次の次の日の月ってこと。月齢は新月を0とするので月齢的には2日なのがややこしいところ。

きっとその日の月を見たら思ったよりも細いと思う。でもそれくらいの細い月ってセクシーで大好きです。

そんな細い月は新月の前後数日に出会うことができます。

・新月前は明け方 東の空
・新月後は夕暮れ 西の空

三日月の時期ってお月さまが太陽の近くにいます。新月前は月が昇ったらすぐに太陽も昇ってくるし、新月の後は太陽が沈んだら追っかけるように月も沈むのです。

カレンダーには「新月」「満月」を書いてくれるものがあります。ざっくりとした時期の確認はカレンダーを使うのが良いと思う。

そのあと詳細をアプリや国立天文台の暦計算室でチェックします。無料アプリならビクセンさんのMoonBookが便利。

月の満ち欠けがカレンダーになって、月の出入りも分かります。

三日月とグラデーションの空を撮ろう


(f4.5、1/2秒、ISO 800、55mm)
(EOS M6 & 望遠レンズ)

太陽が昇る直前や沈んだ直後には「マジックアワー」「ブルーアワー」と呼ばれるグラデーションの美し空を見ることができます。そしてこのグラデーションの中にいることができるのは三日月だけ。

満月や半月は太陽と月の位置関係的に、グラデーションの中にくることはありません。

平日仕事をしている私は、冬は会社帰り、夏は家に着いてからシャッターチャンスを狙いカメラを準備しています。

会社帰りの時の設定は絞り優先モード(Avモード)にして、絞りの数値を小さくしておいてISOは800ぐらいにして、シャッタースピードはカメラにお任せ状態にしてることが多いかな。

この写真は、大阪市内の会社から最寄り駅に向かう途中で撮影したものです。ちょっとした道端。

(f6.3、1/80秒、ISO800、64mm)
(EOS M6 & 望遠レンズ)

あとホワイトバランスを「太陽光」にしている事が多いです。カメラを始めた当初は「蛍光灯」その次は「電球」で撮ることが多かったけど、好みが変わり今は「太陽光」の色味が好きです。

ホワイトバランスは好みなので、自分の好きな色にするのがイチバン。

このとき主役は「空」と考えてグラデーションが分かるようにします。月はとっても小さくなりますが、添え花のような気持ちで写真の中に配置されるように考えています。

あと、風景とのコラボも素敵。
この時は主役が月、脇役が紅葉です。

(f6.3、1/30秒、ISO6400、45mm)
(EOS M6 & 標準レンズ)

三日月と星の競演を撮ろう


(f4.0、5秒、ISO 800、47mm)
(EOS R & 標準レンズ)

満月は明るいので、一等星ですら並んで撮るのは難しい。
星の光をかき消してしまうほど、満月の明かりは強いのです。

でも三日月になると、その明かりはとっても弱くなるので一緒に撮影しやすいです。

とりわけ金星とのツーショットはオススメです。
金星は宵の明星・明けの明星と言われるように、明け方or夕暮れに見えるとびきり明るい星。

金星もしっかり撮ろうと思うなら、グラデーションよりも少し空が暗い時間帯に撮影するのが良いです。
その方が金星がしっかりと主張してくれます。

その場合は、三脚を使って撮影しましょう。
5秒とかシャッター開けっ放しになるので、手持ちだとブレます。

このときはマニュアルモードにしています。
F値をイチバン小さくして、ISO400~800ぐらいにしておきます。
そこからシャッタースピードを変えながら何枚も撮って、お気に入りの明るさを探しています。

金星と三日月のツーショットを撮れる時は、国立天文台のホームページがお知らせしてくれます。
定期的に見に行って「あ!この日がイイのね!」ってチェックしておくと良いです。

三日月をアップで撮ろう


(f6.3、1/30秒、ISO400、200mmトリミング有)
(EOS M6 & 望遠レンズ)

やっぱり撮りたい三日月のアップ。

望遠レンズで撮る時の難関は「ブレやすくなること」です。
ズームするとちょっとしたグラつきが、大きなブレになるので気をつけて。

なるべく脇をしめて体が固定するようにシャッターを切りましょう。

三脚使うと余計な気を使わなくてすみます。

あと、望遠でお月さまを狙うときは、ファインダー(のぞきあなみたいなアレね)あるほうが探しやすいです。

液晶画面だけで探すのって意外と難しい。私はそのためだけに、後付けのファインダー買いました。

私が望遠レンズでお月さまを撮ってSNSにアップするときはトリミング(切り取り)しています。

ちなみに天体望遠鏡を使うとクレーターまでクッキリですね。

(数年前の写真なので設定忘れた‥‥汗)

地球照を撮影しよう

三日月の写真の中には、こんなのありますよね。

(f6.3、3.2秒、ISO800、200mm)
(EOS M6 & 望遠レンズ)

本来ならば見えていないはずの部分が見えるやつ。

「地球照」と言います。

暗い部分は、太陽の光が地球に当たって反射して月に当たってます。地球って意外と光を反射させちゃう。

撮影のコツは少しシャッタースピードを長くすること。本来の三日月の部分がギラギラしちゃうぐらいがいい。

そうすると地球照がキレイに浮かび上がります。

月が満ちてくるとともに地球照は見えなくなってくるので、ほそーーい三日月ぐらいの時期が撮影しやすい。

あと、空が暗い時間帯の方が綺麗に地球照が出ます。

まとめ


(f8、2秒、ISO1600)
(EOS M6 & 旧ソ連製オールドレンズ使用)

お月様は毎日少しずつ出てくる時間が遅くなります。
昨日と今日では同じ時間でも、空にいる場所は全然違います。

月が細いほど、グラデーションの中に溶け込むし、月が満ちていくほどに夜の暗さが似合うようになってくる。

私は明るめなグラデーションの中にいる細い月が好きなのだけど、暗い闇に映える三日月が好みの人もいる。

自分の好きな三日月に出会い、いつでも撮れるようにしたい。
そのためには、ちょっとカレンダーを気にしながら月の満ち欠けを意識して過ごしてもらいたいなって思います。